読書感想2:臆病者のための株入門
いきなり結論
株の概要を掴むには良い本。読みやすい。浜松市なら図書館にあります。
読んだ目的ときっかけ
株の勉強についてマイルストーンを得たかった。
きっかけはヤフー知恵袋。
4.『臆病者のための株入門』(文春新書)
これまた株式投資について考えるよい一冊です。 こちらも新書ですぐに読めます。
わかったこと
- ギャンブル・投資の基本知識(胴元・レバレッジ・複利・先物)
- ライブドア事件のイメージ(株式市場のバグを利用した手口)
- 「株式会社」は損を分散させるシステム。
- 投資家は損する(損を受け持つ)のが仕事(役割)。
- ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は、マクロで見ると表裏一体。
- ファンダメンタルズ分析が有効であるためには、テクニカル派の存在が必要。
- テクニカル分析が有効であるためには、市場に規則性が必要。
- 資本主義が機能していれば、市場は必ず発展する。
- よって、市場平均を取るインデックスファンドが堅実。
- 市場平均を取る際は日本平均でなく全世界平均を取るのが望ましい。
わからないこと・興味
感想文
とにかく読みやすい。良くも悪くも、小説を読むようなスピードで読み切れる。読んでいる間は「へ〜、なるほど」と思うことがたくさん有るのだが、読み終わった後にあまり残るものが無い印象。某おちゃらけ社会派のブログのような。
良かった点は3点。まず、全体的に説明が上手い。「読書感想1:なぜか日本人が知らなかった新しい株の本 - 株について1から勉強するブログ」とは違って、いきなり「株はギャンブルである」と書かれている。ジェイコム男の例を引用して素人でも大勝できる点が麻雀とは違うと説きながら投資の基本事項を説明しているのだが、流れるように読めるし、銀行預金の金利さえ知っていれば分かるレベルで書かれているのは素晴らしい。
次に、ひと通りのキーワードに触れながら進んでいる点*1。読みやすさを維持しながら、株式投資の概要をしっかり説明している。また、あとがきに参考文献を示しており、「興味があれば読んでね」と言っている。これにより、入り口にふさわしい一冊になっている。
最後に、初心者目線であること。著者は1995年に証券会社に株を買いに行ったことがキッカケで仲間と勉強・実験しながら詳しくなったみたいだが*2、私のような初心者に希望を与えるストーリー(まえがき)である。
一方で気になった点として、釣りっぽいタイトルによる期待回収を狙ってか、結論を急いだ感があること。「インデックスファンドを買え」という結論が出てからは、おもしろい話は無かった。アセット・アロケーションの話と、金融リテラシーを鍛えよ(金融商品に騙されるな)という話は、それまでの話と比べると、読後感が特に薄い。
とはいえ総括すると、読みやすく、分かりやすい。キーワードがたくさん載っている。入り口としてベストな一冊。